
歯厚1㎜の薄歯ウォーム
材 質 : 真鍮
業 界 : 減速機
ロット : 50,000個
Point 01
ウォームギアの性能に大きく影響する面粗さは、加工法だけでなく材料選択によって大きく変わります。当社では、炭素鋼・真鍮(黄銅)・ステンレス鋼など多様な材料から、求められる面粗度や用途に最適なものをご提案します。
Point 02
歯厚を薄くした「薄歯ウォーム」も生産可能です。真鍮からステンレス鋼のような硬い材料まで幅広く対応してます。ウォームの薄歯化により、歯厚を確保した樹脂製ウォームホイールの小型化が可能となり、アクチュエーターや減速機ユニットの軽量化・小型化を実現します。
Point 03
多条ウォームの生産では、研削・切削・転造などの工法に対応し、精度や生産数に応じた最適な加工方法をご提案します。8条ウォームをはじめ豊富な製作実績があり、低コストでの量産にも対応可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
Point 04
金属製ウォームと樹脂製ウォームホイールの耐久試験も対応可能です。量産前の試作と性能確認を行い、スムーズな量産移行を実現します。さらに、樹脂歯車事業部ではウォームホイールの試作や金型製作、量産にも対応しており、ウォームギアの一貫生産も可能です。
アクチュエータや減速機では、ウォームホイールに樹脂が採用されることが多くあります。当社の樹脂歯車部門では、樹脂歯車の試作から金型製作、量産、試験、測定まで一貫して対応可能です。さらに、併設の歯車研究所にてトライボロジーの研究を行っており、開発段階から高性能な歯車ユニットの開発サポートも対応しています。
ウォームギアとは円柱状の軸の周りに螺旋状に配置された歯を持つウォームとウォームホイールを組み合わせた歯車です。食い違い軸歯車で90度に回転方向を変えられること、小径でも静かに円滑に大きな減速比が得られることが最大の特徴です。大きな減速比が得られる理由は、ウォームギアは点接触ではなく面接触なため、歯と歯の間の摩擦が大きく伝達効率が良くないためです。そのため、寿命が短く、動力伝達としてはあまり有利ではないことが短所として挙げられます。また、一般的な1条ウォームではウォームホイールにトルクをかけてウォームを回転させようとしても回らない「セルフロック」という現象が生じます。そのため、エレベーターやエスカレーターなどでも活用されている歯車です。
ウォームには、加工方法が異なる「切削ウォーム」と「転造ウォーム」があります。切削と転造では、「面粗度」「強度」「コスト」に大きな違いがあります。切削加工の場合、刃物による切削痕やバリの発生、ファイバーフローの切断、切粉が発生します。転造加工の場合、ダイス代が必要になりますが研削された滑らかなダイスで加工するため光沢を帯びた鏡面仕上げになります。さらに、材料を圧縮して形状を作るため切粉が出ず、加工速度も速いのです。つまり、転造加工で製作したウォームは切削加工品よりも「面粗度」「強度」に優れ、生産数が多いほどコストメリットを享受できます。一方で、試作や小ロットなど生産数が少ない場合は切削での生産が適しています。
JIS B 1723円筒ウォームギアの寸法では4種類をウォームギアの歯形として規定しています。1)1形歯形。軸平面上の歯形が台形で、軸直角平面で所定の圧力角に研いだバイトを用いて旋盤で加工したものです。2)2形歯形。歯直角平面における歯形が台形で、バイトの直線切刃を歯直角平面に取付けて旋盤で加工したものです。3)3形歯形。工具の軸平面上の歯形が台形で、研削砥石の軸をウォーム軸に対して進み角だけ傾けて加工したもので、最も一般的に製作されています。4)4形歯形。歯直角平面上ではインボリュート曲線、基礎円筒に接する平面上では直線となり進み角の大きなものはホブ盤で製作されることもあります。
ウォームギアとねじ歯車はともに、入力軸と出力軸が角度を有するが同一平面上にない「食い違い軸歯車」として分類されますが、役割が大きく異なります。ウォームギアは高い減速比により高トルクを低速で出力することが可能です。さらに静粛性に優れ、ウォームホイールから回転させることができない「セルフロック現象」が起こります。一方で、ねじ歯車は同じネジレ角であるネジ歯車同士をかみ合わせるため、ウォームギアよりも効率的に力を伝達します。さらに接触面積が多いため、より滑らかで静かに回転し、自動車のトランスミッション、産業用機械、ポンプ、コンプレッサーなど、多様な用途で使用されます。ねじ歯車ではセルフロック現象は起こりません。
多条ウォームの「多条」とは、ウォームの1周あたりに何枚の歯があるかで表します。一般的な1条ウォームは、1回転するごとにウォームホイールが一定の距離だけ移動します。歯が2枚以上の多条ウォームはウォームホイールとかみ合う歯数が増えるため回転速度が乗数倍になり、伝達速度が向上します。つまり、多条ウォームにすることで接触面積が増えるため、摩擦が減少し、エネルギー損失が少なくなります。これにより、全体の効率が向上するため、高効率で高負荷の伝達が求められる工作機械や、高速で精密な動作が求められるところで多用されています。
真鍮製の多条ウォームを大量生産することは可能ですか?
はい、真鍮製の多条ウォームの大量生産にも対応可能です。高精度かつ安定した品質を維持しながら、効率的な生産体制を整えております。具体的な数量や仕様については、ぜひご相談ください。
ウォームの4種類の歯形は全て対応されていますか?
お客様のご希望する生産数や製品形状、加工方法により対応可能な歯形が異なる場合がございます。具体的な仕様や生産数等についてお知らせいただければ、最適なご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。
樹脂製のウォームやウォームホイールも相談可能ですか?
樹脂製のウォームやウォームホイールについてもご相談いただけます。樹脂歯車部門では、試作、金型製作、量産、試験・測定も一貫対応しております。樹脂の選定から加工方法まで、お客様の用途や要望に合わせた最適な提案をいたしますので、ぜひお問い合わせください。
鉛レス材を使用したウォームの大量生産にも対応できますか?
当社では鉛レス(鉛フリー)専用の生産ラインを設けており、鉛レス歯車の製造にも対応しております。お気軽にご相談ください。
ウォームギアの伝達効率を向上させることは可能でしょうか?
もちろん可能です。材質や進み角の調整で効率を向上させることが可能です。ただし、進み角が大きいほどセルフロックが効き難くなるため注意が必要です。
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